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サウジアラビアとエジプトをつなぐHVDCリンク

日立エナジーは、サウジアラビアとエジプトを接続する、送電容量3,000MWの大規模高圧直流送電(HVDC)システムを受注しました。電圧500 kVの多端子HVDC Classicで相互接続するため、3カ所にHVDC変換所を設置します。

多端子構成により、サウジアラビアの都市Medina(メディナ)とTabuk(タブク)、エジプトの都市Badr(バドル)の3カ所の変換所をつなぐ全長1,350kmの架空線およびケーブルを使用して多方向に同時に送電できます。 電力の流れを中断することなく変換所間の電力を制御、および方向転換できるため、両国に送電網の柔軟性やレジリエンス、および安定供給をもたらします。

SEC社(Saudi Electricity Company)とEETC社(Egyptian Electricity Transmission Company)は、2つの電力系統をつなぐことにより、各発電所の系統のレジリエンス、電力の安定供給、発電量の最適化を実現し、また余剰電力を互いに融通しあうことでピーク時の電力需要に対応できます。

日立エナジーは、約70年前に商用HVDC技術を開発して以来、世界のHVDCリンクの半数以上に携わってきました。

日立エナジーが提供した他の2つの大規模なHVDC Classic多端子ソリューションとして、インドのNorth-East Agraリンクと北米のQuebec-New Englandリンクがあり、いずれも双方向の送電が可能です。

主なデータ

稼働年:

2025

電力定格:

3,000 MW(多端子)

メディナ2 *1,500 MW(サウジアラビア)

タブーク2 *750 MW(サウジアラビア)

バドル2 *1,500 MW(エジプト)

極数:

2+2+2

交流電圧:

メディナ380 kV(サウジアラビア)

タブーク380 kV(サウジアラビア)

バドル500 kV(エジプト)

直流電圧:

±500 kV

架空直流送電線:

1,350 km

陸上および海底ケーブルの長さ:

20 km

HVDCを選ぶ主な理由:

長距離、多端子HVDC相互接続、非同期ネットワーク、国および地域を接続

用途:

電力系統の相互接続