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オンタリオ州(カナダ)

カナダにおける500 kVインタータイの送電容量増大に向けた直列キャパシタ

Hydro One社は、カナダのオンタリオ州における最大の送電および配電会社です。 同社は、オンタリオ州の実質的にすべての送電系統を所有・運用しており、オンタリオ州の送電容量の約96.6%のシェアを誇ります。

Hydro One社は、カナダのオンタリオ州における500 kVの送電網で、日立エナジーから供給された2台の直列キャパシタを運用しています。 各直列キャパシタは、定格750 Mvarです。

オンタリオ州の500 kV送電系統では、主にサドバリーのHanmer変電所とバリーのEssa変電所をつなぐ単相2線式回路の送電線により北東部と南部が接続されています。 直列補償がなければ、オンタリオ州東部に新しい発電所を建設した場合、送電線の混雑を増大させる可能性があります。 送電線のほぼ中央に位置するNobelに直列キャパシタを設置することで、送電容量を少なくとも30%増大させ、回路の利用を高めます。 送電線の全長は、約280 kmです。

TRV制御

特に重要なことは、何らかの理由により通常の電力潮流で遮断器が作動した後、つまり送電線で生じた障害復旧に伴い発生する既存の送電線遮断器の過渡回復電圧(TRV)への影響(増加)を避けることでした。 このような増加は、送電線遮断器が開放中に直列キャパシタを介した電圧により生じる可能性がありますが、日立エナジーの高速保護装置(FPD)を使用することで回避でき、直列キャパシタを搭載した送電線における遮断器開放と連動して、直列キャパシタを高速でバイパスすることができます。 これにより、直列キャパシタに蓄積された電荷の影響が取り除かれ、遮断器におけるTRV負荷を増加させないことを意味します。

実際に、このプロジェクト以前の調査では、HanmerとEssaをつなぐ500 kV送電線に直列キャパシタを搭載すると、送電線における障害復旧においてターミナル遮断器のTRVを悪化させることが示されていました。 これは、本プロジェクトにおける高速バイパスの重要性を強調するもので、当社が直列キャパシタのサプライヤーとして選ばれた理由の一つでです。

主なデータ
系統電圧: 500 kV
定格電流: 2330 A
定格リアクタンス: 46 Ω
定格無効電力: 750 Mvar
補償程度: 50%
MOV定格(中相) 70.5 MJ
MOV定格(各外相) 46.2 MJ
周囲温度範囲 -50ºC~+40ºC