ABB、中国国家網電から大規模送電案件を受注
Press Release | Zurich, Switzerland | 06.06.2019 | 1 min read
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ABBは、中国国家電網公司(State Grid Corporation of China:SGCC)が所有する800キロボルト(kV)の超高圧直流(UHVDC)送電リンクへコンバータ変圧器および特別高圧機器を供給する大規模受注を獲得しました。同送電リンクは中国北西、中央地域の陝西省および湖北省に位置します。
この全長1,100kmの送電リンクは、中国で約800万人のニーズに満たすのに十分な、最大8,000メガワット(MW)の送電が可能です。受注は2019年第1四半期および第2四半期に獲得しました。
「ABBの超高圧(UHV)送電装置は、SGCCのより強固でグリーンなグリッドを構築するビジョンを実現する上で重要なマイルストーンです。これらのUHVスーパーグリッドにより、遠隔地から都市部の電力系統により多くの電源を確実に統合することが可能になります」とABBのパワーグリッド事業のプレジデントであるクラウディオ・ファキーンは述べました。
コンバータ変圧器は、近くの発電所から受電した電力を、最小限の損失で長距離送電するために極めて高レベルに昇圧させます。消費家の近くでは、同様の変圧器が、ローカルグリッドへの配電を確実にするために降圧させます。特別高圧機器は、突発的な故障から電力網を保護するブレーカと、電力供給の品質を改善するコンデンサバンクを含むため、製品寿命を延ばし、損失を低減するのに役立ちます。
ABBは、SGCCに初めて超高圧直流送電リンクの主要技術を供給しました。定格容量6,400MW、全長2,000kmの向家ダム(Xiangjiaba)-上海間リンクは、中国南西部から上海の繁華街に電力を供給しています。以来ABBは、いくつかの主要プロジェクトにおいてSGCCとパートナーシップを結び、長距離送電技術の限界を絶えず押し進めてきており、エネルギー安全保障、中国の経済支援、社会発展に貢献しています。
8,000MWの送電容量を持つ陝北(Shanbei)-武漢(Wuhan)間リンクは世界最大級であり、世界的なUHVDCシステム標準を開発する上でSGCCにとって重要なステップです。地域、国および大陸の電力網を相互接続し、長距離にわたってクリーンな電力を大量に効率的に送電します。
UHVDCは、極めて高電圧の直流(DC)での送電で、同等の従来のAC(交流)システムより40%も損失が低くできます。これにより、エネルギーの無駄を大きく抑制することができ、より多くの電力を消費家に届け、二酸化炭素(CO2)排出が減少することを意味します。この場合、年間最大1,200万tのCO2排出量の削減が期待できます。
ABB (ABBN: SIX Swiss Ex)は、デジタル産業に包括的なオファリングを提供する先駆的技術のリーダーです。130年以上にわたり、技術革新の歴史を重ね、ABBは今日、全ての産業を網羅するABB Ability™デジタルプラットフォームを基盤として、エレクトリフィケーション、インダストリアル・オートメーション、モーションおよびロボティクス&ディスクリート・オートメーションのお客さま本位の4事業で、世界的にデジタル産業をリードしています。市場を牽引してきたABBのパワーグリッド事業は、2020年に日立製作所に事業譲渡します。ABBは世界100か国以上に約147,000人の従業員を擁しています。 www.abb.com