日立エナジーは、2026年CIGREパリ大会(会期:8月23日~28日)において、EconiQ高電圧ポートフォリオの新製品を発表しました。これにより、将来の電力系統を支えるSF₆(六フッ化硫黄)ガスフリー技術分野におけるリーダーシップをさらに強化します。
各国が炭素排出量削減に向けた取り組みを加速する中、電力系統におけるSF₆ガスの代替は、より持続可能なインフラの実現に向けた重要な課題となっています。日立エナジーは、超高圧クラスEconiQ GIS(ガス絶縁開閉装置)・単体遮断器やEconiQ 420 kV 80 kA がいし形遮断器などの最新ソリューションを通じて、この移行を支援しています。
SF₆ガスは、高電圧開閉装置における絶縁媒体および遮断媒体として広く使用されており、電力系統の信頼性を支える重要な役割を果たしています。一方で、SF₆ガスの温室効果はCO₂の24,300倍とされ、大気中に1,000年以上残留する可能性があることから、その代替への関心が世界的に高まっています。ネットゼロ目標の実現をめざす電力会社や企業にとって、送電網の信頼性を維持しながら環境負荷を低減することは重要な課題です。日立エナジーのEconiQポートフォリオは、こうした課題に対応し、SF₆ガスを使用しない高電圧ソリューションを通じて、電力系統の脱炭素化と持続可能なインフラの実現を支援します。
EconiQは、日立エナジーが展開するSF₆フリー高電圧開閉装置のポートフォリオであり、世界初となる数々の技術革新を実現してきました。電圧クラスの拡充に伴い、その採用は世界各地で拡大しており、現在では40カ国のお客さまから累計4,000台を超える受注を獲得しています。
日立エナジーのハイボルテージプロダクツビジネスユニットCEOであるマルクス・ハイムバッハは「SF₆ガスフリープロジェクトの一つひとつが、お客さまの電力系統による長期的な環境負荷の低減に貢献するとともに、地域社会や産業界に不可欠な安全で信頼性の高い電力供給を支えています。開閉装置は数十年にわたり使用される設備です。電力会社が今日導入する機器の選択は、2060年の電力系統の排出量にも影響を与えます。だからこそ当社は、EconiQのラインアップを電圧・性能クラスごとに拡充し、お客さまが必要とする電圧・性能レベルで、実績あるSF₆ガスフリー技術を提供しています」と述べています。
受注拡大が示すSF₆ガスフリー送電網技術への需要の高まり
新たな2つのEconiQ®製品は、SF₆ガス規制の強化への対応とサステナビリティ目標の達成を目指す電力会社から高い評価を得ています。こうした受注は、電力会社やインフラパートナーが構想や目標設定の段階から一歩進み、電力系統へのSF₆ガスフリー技術の導入を加速させていることを示しています。
北米では、ハイドロ・ワンとウェスコから新製品のEconiQ 245 kV単体遮断器を受注しました。この受注は、信頼性や運用性能を維持しながら導入できる持続可能な送電網ソリューションへの需要の高まりを示しています。
ハイドロ・ワンはオンタリオ州最大の送配電サービス事業者であり、信頼性、強じん性、持続可能性を備えた電力システムを支えるインフラと技術に投資しています。新しいEconiQ 245 kV単体遮断器は、同社の送電インフラの近代化を支えるとともに、環境負荷の低減、系統レジリエンスの強化、州全域で今後見込まれる需要増加への対応に貢献します。
ハイドロ・ワンのサプライチェーン担当バイスプレジデントであるLindsay Zylstra氏は「オンタリオ州の電力需要は増加しており、信頼性と強じん性を備えた送電網を維持するには、革新的で持続可能なソリューションへの継続的な投資が不可欠です。成長を支えるためにオンタリオ州の電力システムの整備と近代化を進める中、当社はカナダおよびオンタリオ州への投資を続ける信頼できるサプライヤーとの協力を継続します。日立エナジーが同州で事業を拡大し続けることは、当社のサプライチェーンの強化につながり、オンタリオ州の将来の成長を支えるために必要な機器や技術へのアクセスの確保に貢献します」と述べています。
また、ペンシルベニア州ピッツバーグに本社を置くウェスコは、2025年の年間売上高が約240億米ドルのFORTUNE 500™企業であり、企業間取引向けの流通、物流サービスおよびサプライチェーンソリューションを提供するリーディングカンパニーです。
ウェスコ・ユーティリティのエグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるJames Cameron氏は、「当社は、日立エナジーの550 kV EconiQ遮断器の最初の導入顧客として、既存製品と同等の信頼性を維持しながら、お客さまのサステナビリティ目標の達成にも貢献するインフラに対するニーズを強く支持しています。新しいEconiQ 245 kV単体遮断器は、その両方を実現するソリューションです」と述べています。
欧州では、ドイツの大手送電事業者テネットから、オーバーハイト変電所でのEconiQ導入実績に続き、新たにEconiQ 420 kV 80 kAがいし形遮断器を受注しました。この製品は、ドイツ全土における環境負荷の低減と高い信頼性を両立した送電網の実現に向けたテネットの取り組みを支援します。また、再生可能エネルギーの導入拡大や国境を越えた電力取引の増加に伴う電力潮流の変化への対応力を高めるとともに、総延長25,000 kmを超える同社送電網の信頼性向上に貢献します。
日立エナジーは、EconiQポートフォリオに300 kVおよび80 kA対応の420 kV製品を追加することで、より幅広い送電網用途においてSF₆ガスを代替する選択肢を提供します。今回のラインアップ拡充により、これまでSF₆ガスフリーの代替手段が限られていた領域にも対応可能となり、電力会社による長期的な設備投資の意思決定を後押しします。
日立エナジーについて
日立エナジーは、現在そして今後25年間のエネルギー需要に応えるべく、電力の時代を支え、次の未来を切り拓くグローバルリーダーです。日立グループのエネルギー事業部門として、先進的かつミッションクリティカルな技術で、30億人以上の人々の生活を支えています。当社は、100年以上にわたるイノベーションを通じて、エネルギー分野の喫緊の課題に取り組んでいます。それは、現在、そして次世代のために、豊富で安全、経済的かつ持続可能な電力を確保するため、世界のエネルギーシステムの進化を推進することです。世界140カ国以上での豊富な導入実績を有し、電力、産業、データセンター、交通の各産業分野のお客さまと長期的なパートナーシップを築いています。スイスに本社を置き、60カ国で56,000人以上の従業員を擁し、約2兆4,000億円の事業規模を有しています。
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日立製作所について
日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、社会インフラをデジタルで革新し続けるグローバルリーダーをめざし、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2025年度(2026年3月期)売上収益は10兆5,867億円、2026年3月末時点で連結子会社は606社、全世界で約29万人の従業員を擁しています。詳しくは、www.hitachi.com/ja-jp/をご覧ください。